第27章 太陽に止まる蝶

「あんまり気持ちよくないかもだけど
俺、バカだからさ？
隠し事出来ねぇんだ…
嫌な想いさせたらゴメンな？」

『うん…知ってる…
何でも聞くから…話して…』

私の答えに

「ごめん。抱きしめたまんまで良いか？
柄にもなく緊張してヤベェわ…」

木兎が私を抱き締める

素直さが愛しくて
堪らない
少し遅かったら
私から抱き締めてたよ

『うん…一番近くで聞く…
光太郎の話全部聞くよ？』

近くなった耳に声を送ると
木兎は小さく"好き"とつぶやき
ゆっくり話し始めた