第23章 空に舞い上がる蝶

初めて自分の心を貫いて
求めたのが私で…

なのに…。

「姫凪…おれ…
幸せだよ」

私の思考を遮る研磨

「悲しい顔しないでよ
姫凪の望む事なら
全部叶えるって言ったでしょ？
それも、おれの意思
だから…今日は…もう…
泣かないで…」

優しいキスは唇から胸へ
胸からお腹へ
そしてまた唇へ

何度も何度も
繰り返し落とされる

「嬉しいよ
今日はおれの
ここも、ここも、ここも。
それだけで…満たされる……
その思い出だけで…
おれは幸せになれるから」