第23章 空に舞い上がる蝶

知ってる

スイッチ切れると
テレ屋でオドオドする研磨も

『可愛いね研磨』

「む…可愛くないし……
姫凪の前では
普通に男だし」

からかうと
ムキになって

「こんな事出来るし」

少し荒っぽくなる研磨も

知ってる。

少し強引なキスに
ギュッと胸が締め付けられる

「どうしたの？
怖かった？ごめん」

全部知ってる。

『ううん…平気…』

私の心に敏感で
自分より私をいつも
心配してくれた