白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第22章 翔び立つ蝶に隠す涙
適当に整えたお菓子をカウンターに置いて
自分の部屋に戻る
ベットに寝転び
鳴らない携帯を見つめながら
暇潰しに入れたアプリを
攻略していく
鮮やかなグラフィック
綺麗なサウンド
この中のおれには
敵なんか居なくて
「あ、星5だ…姫凪…見…て」
ムクリと起き上がって
「そっか。居ないんだったっけ」
またパタンと倒れる
ゲーム…もう…良いや…。
携帯を枕元に置いて
背を丸めた時。
「研磨ァ起きてるか〜?」
クロが部屋に入ってきた