第19章 LOTUS
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パサッと何かが私の肩に掛けられた。
これは、白衣?
横を見るといつの間にかロー先生が立っていた。
「いつまでここにいるつもりだ」
いつまでって・・
辺りはもう薄暗くなっている。
暖かな日差しは既に消え、あれから何時間も経過しているようだ。
「考えるのは勝手だが、風邪を引いて肺炎になってみろお前死ぬ気か?」
ブルブルと勢いよく頭を左右に振る。
まさか、そんな事は毛頭無い。
ただ、チョット考えすぎで時間を忘れていただけだ。
「冷たいな」
立とうとしない私の目線に合わせ、腰を落とすロー先生。
そっと、私の頬を両手で包み込む。
『・・考え事してて』
「長時間考え事するその頭の中には誰がいる?」
『・・・それは・・』
「俺はお前を望まなければ楽になるのか?」
『えっ・・・?』
「の心が欲しいと俺が望まなければ、お前はそんな顔をしなくて済むか?」
な、にを言ってるの?
クザンさんもロー先生もどうして同じ様な事を言うの?
今まで悩んでいたのが馬鹿みたい。
忘れろとか望まないとか・・簡単に口に出来る程の気持ちだったって事なの・・・?