第9章 夢
次の日の早朝
みんなが起きる前に医務室へとむかうリヴァイ
カーテン越しに
朝日がうっすらとの寝顔を照らす
そっと
頬に触れると
が目を開けた
「……ん………」
「…起こしたか……」
「あ………え、と……」
体を起こそうとするの肩を手で止める
「いい…まだ寝てろ」
「え、でも……」
「いいから」
静まり返る部屋
「あの…昨日も来てくださった方ですよね?」
「…ああ」
「そう、ですよね…」
「…………」
「あの…お名前はなんていうんですか?」
ニコッと笑いながら聞く
リヴァイは顔を伏せた
(その笑顔を見るのも2年ぶり…か
それなのに
その口から出る言葉は
…残酷なんだな)
「…?えーと……??」
困った笑顔で気まずそうにしているの頭をポンと叩く
「きゃ…」
「俺は
リヴァイだ」
「…リヴァイ…さん?」
「忘れたのか?」
「え?……え……?」
「……まぁ、いい
お前、エレンやミカサとも同郷なんだろ?
目が覚めたって言ったら喜んでたぞ
今日あたりアルミンが連れてくるんじゃねぇか?」
「…あ!みんな…!!
早く会いたいな…
リヴァイさん、ありがとうございます」
「…ああ」
その時、部屋の扉が開いた
「…あ、リヴァイ団長!
…お、お邪魔しました…!」
「ちょっと待て!アルミン!」
さっそうと部屋を出て行こうとするアルミンを止める
「俺はもう戻るからいい
水を持って来たのか…」
アルミンの手には水の入ったビン
「アルミン、今日はこいつに色々話してやれ
他に忘れてることはないかとかな…」
「は、はい!了解です!
あの、リヴァイ団長のことは…」
「………俺のことはいい」
「え、でも…!」
リヴァイは部屋をあとにした