第2章 サクラ散る頃
放課後、私は剣道部を見学に行くことになっていた。
1年生は4月の間、それぞれの部活を見学するだけっていう決まりがある。
でもこれが最後の部活見学になると思う。
やっぱり憧れる吹奏楽部や、人気のバスケ部、千鶴のお供でクッキング部なども見学した。
最後は、本命の剣道部。
もともと、私は幼い頃から剣道一筋だったりする。
だから、今日の見学はわくわくしていた。
ただ…千鶴は大丈夫かな。
昼からやっぱり元気がない。
幼なじみが剣道部で、マネージャーとして誘われているらしいから、今日の見学は一緒に行くことにしてた。
明日にしようか…って聞くと、大丈夫だよ行こうって微笑んでくれたから、私達は剣道部の練習している体育館を目指したけど・・・ほんとに大丈夫だったかなぁ?
「失礼します。見学希望の1年A組の苗字です。」
「同じく見学希望の雪村です。」
体育館の入り口で、顧問の先生にそう告げる。
「よく来たね。さあこちらに来なさい。みんな、1年生が見学に来たよ。」
優しそうなかんじの井上先生は、部員の人にそう告げると、部員の皆さんに私達を紹介してくれた。
なんだか…男子部員しかいないじゃないか。
ふと…部員達に指示をしていた背の高い人がこちらを向く。
「あれ?夢主(妹)ちゃんじゃない」
「沖田先輩!剣道部だったんですか…」
「なに?僕が剣道部だとおかしいって顔をしてるけど。」
「いえ…なんか意外で…」
「あはは。そうかな?これでも一応、部長なんだけどね。」
え~!聞いてないよお姉ちゃん!まぁお姉ちゃんののことだから、知らなかった可能性もあるけど…
いつもなんだかイマドキ風で、近寄り難いかんじの沖田先輩の袴姿…うわぁなんだかドキドキする。