第16章 Limit
抵抗する術をなくした俺は、畳に頬を擦りつけるようにして唇を噛んだ。
マサキ、違うんだ…
俺は…
投げ出した足からズボンと下着が引き抜かれた。
マサキが俺の上から降りる。
外気に晒された両足を割り開き、その間に身体を滑り込ませると、俺の腰を持ち上げた。
「ねぇ、結の中はどうだった? 気持ち良かった?」
高く持ち上げられた双丘を両手で押し開き、硬く窄んだままの蕾にマサキの指が押し付けられる。
「今の俺みたいにさ、嫌がる結押さえ付けて、無理矢理足開いたの? …ほんと、最低だよね、お前…」
ゾクッとするような低い声と共に、硬く閉じた門を抉じ開けるように、俺の中に熱く滾った塊が捻じ込まれる。
「ひっ…! くっ…はっ…!」
痛みが全身を突き抜け、全ての感覚が麻痺していく。
「…抜け…よ…、抜いて…くれ…」
飛びそうになる意識を何とか繋ぎ止め、顔を上げた俺の後頭部を、マサキの手が押さえつける。
「ぐっ…はっ…」
零れ落ちる涙と、頬から溢れる赤い血が、混ざり合って畳を汚していく。
「痛い? 痛いよね? 結もそうやって泣いたよね? やめてって叫んだよね? 何度も…何度も…」
マサキに俺の言葉は、
もう届くことはないのか…
マサキ!
俺はこの現実から逃れるように、意識を手放した。