第19章 異世界コラボ~暗殺教室編~
―――
はあ……。
陰鬱な空気を纏った男子学生が3人。
先日行われた中間テストの結果が本日、返ってきたのだ。
「拍子抜けだったなァ」
ギクッ!
突然、掛けられた言葉に思わず肩が上がる。
「やっぱり前回のはマグレだったようだね~」
「棒倒しで潰すまでもなかったな」
そんな3人の前に5人の男子学生が立ちはだかった。
「……。」
名門――椚ヶ丘学園。
その学園で常にトップに居た男、浅野学秀を筆頭に『五英傑』と呼ばれている連中だ。
浅野に並び、常に上位の成績を修めている。
「「ぐっ……」」
嫌味事を云われ、口を紡ぐ3人。
この3人は、椚ヶ丘学園の3年E組に所属する生徒。
この学園の下位の成績を修めているクラスの生徒であるが故に、常日頃から他の学生から見下されているのだ。
「言葉も出ないねェ。まぁ当然か」
「この学校では成績が全て。下の者は上に対して発言権は無いからね」
自慢気に。何時ものように3人を見下す。
そんなときだった。
「へーえ。じゃあんた等は俺に何も言えないわけね」
「「「「!」」」」
割って入ってきたのは赤髪の生徒。
「まーどうせうちの担任は『1位じゃないからダメですねぇ』とかぬかすんだろーけど」
「……カルマ君」
赤羽業。
蔑まれていた3人と同じ3年E組の生徒で、今回の中間テスト3位の成績だったのだ。
「……。」
そんなカルマを無言で見詰める浅野。
他の連中は勿論、反論できない。
「気付いてないの?今回本気でやったの俺だけだよ。他のE組はおまえ等の為に手加減してた。おまえ等も毎回敗けてちゃ立場が無いだろうからって」
カルマは5人の間を通り過ぎながら3人……クラスメイトの方に歩み寄る。
「なにィ~~」
浅野以外の連中が怒りを露にする。
が、反論は出来ない。
当然だ。
先程、自分達が言っていたのが理由……今回の試験で浅野以外はカルマに敗けているのだから。
「――――2ヶ月後の二学期期末。そこで全ての決着つけようよ」
カルマの提案を聞き、浅野が鼻で笑った。
「フン。丁度いい。今回貴様らE組に1位を奪われたからな。きっちりケリを着けてやる」
「「「………は?」」」
浅野の発言に、E組の4人がポカンとした顔をした。