第18章 異世界コラボ~銀魂編~
それからの毎日。
何時も通り、武装探偵社は慌ただしかった。
謎の焼死体事件
立て籠り犯との対峙
爆弾魔からの挑戦状
密輸現場の証拠収集 等々。
本当に何時も通りだ。
「本当に物騒な事件ばかりですねー」
3週間もすれば馴れるものなのか。
掃除をしながら他人事のように新八が話す。
「ははは……まあボク達にとっては日常茶飯事ですね」
資料を纏めながら谷崎が答える。
そんな時。
「あ、お茶を切らしてしまいましたわ」
ナオミが茶筒を開けて云う。
直ぐに買出しに行く準備に取り掛かる。
「何か序でに買うものとかあります?」
「谷崎。切手を頼まれてくれるか?」
「切手……っと。他には?」
「明日の来客用の茶請けが無いです!」
「あらっ!其れは大変ですわね」
ナオミがサラサラとメモする。
そこに現れたのは妙。
「ナオミさん。私もご一緒してもよろしいですか?」
「あ、勿論ですわ」
ニッコリ笑って云う。
では行ってきますーと二人して探偵社を出ていった。
新八と谷崎が見送る。
「凄い資料の束ですね。それは何の事件ですか?」
谷崎の手にあるものに目が行き、新八が訊ねる。
「最近、無差別に誘拐事件が発生しててね」
「誘拐……ですか」
「年齢も性別も行方不明になッた場所もバラバラで関連性が無いか調べてるンだけど中々ねェ」
はあ、と溜め息を着いて答える。
「大変ですね……」
「此れだけ頻繁にあればねェ」
谷崎が苦笑しながら云った。
日が暮れていく。
冬場と云うこともあって既に薄暗い夕方。
「ただいまー。国木田君!聞いてくれ給え!なんと!世にも珍しい幻の茸を手に入れたのだよ!!」
「貴様の持ってくる茸は毒茸だろうが!今すぐ捨てろ!」
「えぇ!?やだよ!やっと見付けたと云うのに!今夜は此れでお妙さんに夕食を作って……ってあれ?お妙さんは?」
太宰が周囲を窺いながら訊ねる。
「む?谷崎妹と買い物に行くと云って出掛けたが」
そう云って時計を見る。
間もなく時刻は午後6時。
「そういえば2人とも帰りが遅いですね……」
新八の一言。
急に嫌な予感が過る。
2人が出掛けたのは4時過ぎだった。