第17章 笑う門には何とやら… 〜赤葦京治〜
『まだまだお昼ご飯じゃないけど、食べてもいいよ』
そう言いながら、カバンの中から出したタッパーを赤葦に手渡す。
「あ、ありがとうございます…!」
静かながら、喜んでいる。
目がキラッキラ。
こういう所は、ちゃんと高校生らしくて安心する。
『ふふ』
「な、なんですか」
『別に、なんでも』
あなたが笑えば福が来る。
私にストレートで。
赤葦のその顔が見られるのなら、頑張っちゃうんだから。
だけど、私が彼に好意を伝えられるのはもう少し先のお話。
『新年早々福をありがとう』
「…?どう、いたしまして…?」
〜fin〜
→あとがき