第17章 笑う門には何とやら… 〜赤葦京治〜
次の日。
まだまだ冬休み真っ只中で、学校で練習してるのは男バレくらい。
タッパーに詰めてきたからし和えはちゃんとカバンに入ってる。我ながら上出来。
「結木先輩、おはようございます」
体育館につくと、既に赤葦が準備体操の最中で。
『あれ、ひとり?』
「はい、俺だけです」
集合時間よりも1時間以上早いから、誰もいない。
どうした、そんなに張り切って…と思ったけれど、理由はすぐにわかった。
「…あの、それで…今日の昼飯は…」
『……私、お母さんになった気分だよ…』
ただ、菜の花のからし和えが楽しみすぎて早く来ちゃったらしいです。