第10章 バカに効く薬 ♥︎ 〜花巻貴大〜
花巻くんの手が私のあそこに触れる。
言われなくても分かるくらい、そこはぬるぬるで。
なのに。
「あーぁ…どろどろ…ほら、見て」
花巻くんはわざと私に見えるように、私の目の前に愛液に塗れた指をちらつかせた。
「これだけ濡れてたら、痛くない」
カチッ、とバイブの電源が入れられる。
モーターの音がやけに大きく聞こえる気がして、恥ずかしい。
『や、やだ…まってやめて…』
「だめ」
入口が拡げられて、ぷくりと尖ったそこに、バイブが押し当てられる。
『っ、きゃぁあっ、ん!…ふ、ひゃぁ、う…!!!んンッ…!!!』
敏感なところに、バイブ強く押し当てられ、それだけで鋭い快感が押し寄せるのに、それに加えてナカまで指で解される。
『まっへ、ん…!や、ぁあ…!!!』
「だから待たないって。…きもちーね?」
くすくすと笑う花巻くんが、かっこよくて、綺麗で。
『んぅッ…あ、は…らめ、いく…いっ、ちゃ…!!』
一気に絶頂まで押し上げられる。
「こら、勝手にイかない」
あと少しのところで、おもちゃが私の身体から離される。
欲しかった感覚が来ずに、もどかしさが身体全体を駆け巡った。