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言葉の距離と声の数。

第2章 猫喫茶‘ひだまり’。


E猫「あの時の梅子さんの笑顔すっげー可愛かったな。いつか苗字じゃなくて下の名前で呼び捨てにされたい」

一松「、・・・・・・っっ!??」





鮮明に思い出していた所に、自分の本心が誰かの声として耳に届いた。


デジャヴ感満載の展開に、一松はスタッフルームに置かれてある机の上に目を向けた。

そこにはやはり、親友の姿が。





一松「っ・・・ふざけんなってお前・・・!
もし今の梅原先輩に聞かれでもしたら・・・立ち直れねぇだろ・・・!」

E猫「にゃー」

一松「にゃーじゃねえだろ・・・!」

E猫「にゃん」

一松「だからにゃん、じゃ・・・。・・・・・・?
・・・・・・あ、薬の効果切れたのか」





そう言えばそうだった、と一松は脱力したようにその場にしゃがみこんだ。


十日前にあれだけベラベラと本心を喋って、それ以来喋っていなくて今日また喋って薬の効果が切れたのだ。

切れるのならばわざわざ自分の本心を喋らずに切れてくれれば良かった・・・と思いながら、一松の目の前に降りてきたエスパーにゃんこを見やる。





一松「はあー・・・。
・・・・・・てか、なんにしろ・・・・・・。
店長、グッジョブ」





今日は店に来て早々に発火しかけた一松。

それもこれも店長であるジョナサンのせいなのだが・・・。


手紙の内容によれば、これからはあの猫耳Ver.の梅子に毎日会える。
そう考えればジョナサンに感謝だ。



ふう、と一息ついた一松は立ち上がって店内へと向かう準備を始めた。
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