白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第7章 新たな幕開け
〈え、それは悪い
私が買い物して終わったら
連絡を…〉
「嫌だねバーカバーカ!
連絡来なかったら凹むし
それに…
夜一人で出歩かせるわけに
いかないだろ」
〈…わかり、ました…〉
俺の押しに負けたのか
苦笑いの浮かぶ声で
姫凪ちゃんが答えた
”すぐ行く”
そう言って電話を切り
「岩ちゃん!姫凪ちゃんの家に
行ってくる!
あーー!髪の毛!
変なクセついてる!!」
リビングに転がるように飛び込み
大きな鏡の前で頭を抱えてると
「いつもと変わんねぇぞ。
つーか、どうせグチャグチャに
なる事すんだから
関係ねぇだろ」
「なら風呂入るでしょうし
セットする意味」
下世話な二人が
引いた目で俺を見る
グチャグチャ?
風呂?
………んなぁ!?!
「ちょっと!盛りに行くんじゃないの!
ご飯作って貰うだけ!
変な想像しないでよね!」
あわよくばを全然期待しないと言えば
嘘になるけど
姫凪ちゃんは別なの!