第29章 大事な人
「はい、ありがとうございます。縫い目も綺麗ですし一応もう一度消毒しておきましたからもう大丈夫ですよ。」
『ありがとうございます!!』
女医さんに手当てをしてもらってからあたしは服を着た。それを手伝ってくれたのはこれまた綺麗なナースさん。ほんわかしている感じでナースさんの周りはポヤポヤした空気が漂っていた
「じゃあ一応傷薬は出しておきますので受付で受け取ってくださいね」
『はい!!』
美人女医さんに話しかけられるとなぜか緊張してしまう。腰を直角に曲げてお辞儀をする。「お疲れ様で~す」とほんわかナースさんがカーテンを開けてくれた。
診察室から出て待合室に戻ると黒尾さんが椅子に座って待っていた。あたしは何も言わずにその隣に座った
「おいクソガキ、人の脇にチョップ食らわすってどういう了見だコラ」
『美人女医さんに鼻の下伸ばしてるからですよ変態』
静かに揉めているとまたアナウンスで呼ばれた。
受付に行くとナースさんがお薬をくれた。今度のナースさんは可愛い系だった。背が小さくて星のヘアピンを付けていた可愛いお姉さん・・・と言っていいのかと思うくらいの可愛さだ
「それじゃあ、お大事にしてください…ッ!!」
『ありがとうございます!』
ナースさんにお礼を言って薬を受け取る。それからあたしは、ナースさんに質問をした。
『あの、ここの病院に岩泉一さんは入院してませんか?』