Volleyball Boys 《ハイキュー!!》
第8章 ★忠犬リエーフ《灰羽 リエーフ》
お皿を洗っていたら、テレビを見ていたはずのリエーフが後ろに来ていた。そのまま前に腕を回し、お腹の辺りに手を添える。
『どうしたの?』
「俺、イイコにしてましたよ…?」
『ああ、デザートの話ね。ちょっと待ってて。っていうか先にシャワー浴びてきて』
わざと素っ気なくしておいて、リエーフを浴室に突っ込む。シャンプーとかはあるのを使ってもらうとして、問題は着替えだ。
リエーフがシャワーを浴びているのを確認して、着ていた物を洗濯ネットに投入。乾燥までセットして、洗濯機に掛けた。明日は土曜。でも朝起きて着るものが無いと困る。
よしっ、リエーフがいない内に少しでも部屋を片付けよう!
寝室に行けば、案の定とっ散らかってる。服を畳んでクローゼットに突っ込む。ベッドの上も軽く整える。シーツも替えて、OK。
カレがお泊まりする、ということはイコールでソウイウコト、だ。私はそのつもりだし、勿論向こうだってそう。じゃなきゃ食べたいなんて言わない。
リビングに戻り、ソファの上で寛(くつろ)いでいると、リエーフが戻ってきた。
「服、乾いてたんで着ました。洗濯してくれてありがとうございます」
『うん。サッパリした?』
「ハイ!」
ニッと笑うリエーフは太陽みたい。
『じゃ、私も入ってくるね~』
そう言って私も浴室に向かった。そしてシャワーを浴びながら回想する。
何あのイケメン、何あの色気!?
濡れた髪から滴(したた)る水滴、Tシャツの首元から覗く鎖骨、そしてジャージの短パンからスラリと伸びる脚。
普通に鼻血出そうになった…
こんなことを思ってる私は、きっと大概ヘンタイなのだろう。無論、言われても否定しようとはさらさら思わないけど。