第11章 『デート』
ー遊園地ー
「やっぱ、遊園地と言えば…」
「ジェットコースター‼︎」 「お化け屋敷だろ。」
…え?
「ジェットコースター⁉︎僕はお化け屋敷に行くぞ。」
「それじゃあ一緒に来た意味ないじゃないですか‼︎」
「…ジェットコースターには乗りたくないんだ」
千陽先輩…
もしかして…
「ジェットコースター、怖いんですか?」
「…」
…
超、意外。
なんか、可愛いなぁ〜♡
「笑うな、バカ///」
「なら、一緒に乗りましょう‼︎苦手克服ですよ〜」
千陽先輩は「う…」と悩んでいる。
「ジェットコースターに乗れば、お化け屋敷にも行くか?」
うーん。
それを言われると…
私はお化け屋敷が超、苦手だ。
「それはちょっと…ね?」
千陽先輩がにっこりと笑って、
「苦手克服、だろ?」
自分が言ったことをそっくり返されるとは…
無念。
「わかりましたよぅ…お化け屋敷に行きますよ…」
「決まりだな」
千陽先輩が笑った。
う。
この笑顔には、勝てない。
勝てないじゃないですか。
顔が熱くなった気がする。
千陽先輩に「どうかした?」と聞かれたので、
「千陽先輩のせいです‼︎」
と答えておいた。