ごめんね、素直じゃなくて【アイナナ】R18*完結*
第6章 好きだからキライ
あの日、大切な話があるって楽に言われて待ち合わせの場所に向かっていた。
「話ってなんだろう?そろそろデビューするのかな?」
楽がグループを組んでデビューするかもしれないって前に言ってたし、そうなったら私たちどうなっちゃうんだろう?
アイドルになったら恋愛なんてダメなんだろうな。
今日の話って……別れ話かもしれない。
今まで考えてなかったわけじゃない。
私だって一時はアイドルを目指していたし、今は妹をアイドルとしてデビューさせようと思っている。
アイドルにとって恋愛はマイナスになってもプラスにはならない。
楽がデビューするなら私は別れてもいいと思っている。
楽の夢を叶えたい。
たとえ別れたとしても私はいつまでも楽のファンでいるつもりでいるもの。
楽が大好きだから
別れも覚悟して待ち合わせの場所に向かっている時、ジュエリーショップで楽の姿を見つけた。
声を掛けようとしたけど声がかけれなかった。
だって、楽の隣りには物凄い美人さんがいて笑い合って指輪を選んでいたから。
あ……
そういう事だったんだ。
私の事を好きじゃなくなったから別れ話をしようって事だったのね。
私とは遊びで隣りにいる人が本命だったんだ。
最低!
二股するなんて!!
怒りとショックで私は楽と繋がる物を全て消した。