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[名探偵コナン]マティーニにお砂糖を

第22章 それは2人だけの秘密/コナン


「俺が小さくなったことを知っているのは両親と阿笠博士、大阪にいる服部平次って奴、それと灰原だけだ。万が一俺が工藤新一だってバレたら迷惑がかかるから、蘭やおっちゃんには言ってねえ。」

阿笠、どこかで聞き覚えのある名前だった
。どこだったか、しばらく考えてはみたものの思い出せそうになかったので諦めた。

「それと灰原は俺と同じ、あの薬を飲んで縮んじまった人間だぜ。」

今度は私が驚く番だった。
哀ちゃんも幼児化していたとは。まさか珍しい症例が身近に2人もいるなんて。
言われてみれば彼女もまたコナンくんと同様に大人びた部分が多い。
そこではっとした。以前見たIDカード、あの写真の人物は大人だった頃の哀ちゃんなのでは?

「ね、哀ちゃんって元々の名前は宮野志保ちゃん?」
「ああ、そうだけど。」
「じゃあ元々は組織にいたのね、シェリーって名前で。」
「そうらしいぜ。APTX4869の開発をしてたとか聞いたけど…」

そこで彼は口を噤んだ。何かに気づいたかのように口を手で覆っている。

「すみません、俺興奮してタメ口になっちゃって。」

どんな重大な話かと思って身構えたのだが、なんだそんなことか、と少し拍子抜けしてしまった。

「いいよ別に、話しやすい喋り方で。何かその小学生の姿で上手な敬語使われるのも違和感あるし。」

そう告げると彼はやっと少しだけ笑ってくれた。
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