第2章 もがれた翼
「組長…俺らタマ張りますんで…」
「へっ…要らねえよ…おめえらのタマなんて」
「相葉さんと二人で心中なんてさせませんよ?」
「何言ってんだ…そんなつもりねえよ」
「組長…」
真剣な眼の色…
二宮が俺のこと、こんな目で見るときは大抵俺が悪いんだ…
「城島、組にいるか?」
「はい。事務所で待機しています」
「電話繋げろ」
相葉が事務所に電話を繋げる。
すぐに城島が電話に出た。
『ボン!』
「ああ、城島?行ってくるわ」
『そんな…』
「もう…全面戦争は避けられねえ…わかってるな?」
『わかり…ました…』
「じゃあ後は頼む。俺に何かあった時の組長代理はお前だ。申し訳ないが、幹部は根こそぎ連れて行くから」
『あいつらも本望でしょう。引き受けました』
「じゃあ、頼んだ」
電話を切ると、車内に緊張が流れた。
電話を相葉のほうに放り投げると、顎をしゃくった。
車は静かに走りだした。
窓の外の若衆が泣きながら俺たちを見送っている。
海辺の家は、何も変わらずただそこにひっそりと建っている。
あの頃と、何も変わらず…
ただ、そこに…