• テキストサイズ

翼をもがれた竜【気象系BL小説】

第2章 もがれた翼




「なんでかって言われてもなあ…」

帰りの車でぼそっと呟くと、相葉が黙って頷いた。
運転は松本に変わっていた。
助手席に座る二宮がちらとこちらを見たが、すぐに前に視線を戻した。

「相葉、これ預けとく」

親父からもらった封筒。
こんなもの俺が持ってても、なんにもならない。

「分かりました」

流れる車窓を見つめる。
少し、頭が痛む。

「誰か、薬もってねえか?」
「シャブですか?」
「バカヤロ。人間まだやめたくねーや。頭痛薬」
「ああ…」

松本が片手でハンドルを持ちながら、ポケットから薬を出した。

「水買ってこいや」
「はい」

車を停めると、二宮が降りていった。
バンっと扉が閉まる音が、頭にズキンと響いた。

「あっ…」
「組長!?」
「う…あ…」
「組長、ああ…いつものやつか…!おい、二宮戻ったら車すぐだせや」
「はい、急ぎます」

相葉と松本の声が遠くに聞こえる…
ああ…頭がグルグルする…
苦しくって、相葉のコートの裾を掴んだ。

「組長…」

前かがみになった俺の背中をそっと相葉は擦った。

「さあ…横になって下さい…」

そう言うと俺の頭を膝の上に載せた。
そのまま、物音が遠くになっていった。

/ 541ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp