第22章 花いちもんめ✔
「っ…」
「ん?」
悲鳴を止めた蛍に構うことなく、尚も快感を貪ろうとして童磨はそれに気付いた。
握り締めていた手。
覆い被さっていた体。
貫いていた蜜壺。
全てが可憐で矮小だったものが、変貌を遂げる。
指は長く、胸は膨らみ、陰茎を引き千切りそうな程狭い蜜壺のきつさが緩まる。
「あ。」
それは初めて出会った時と同じ年頃の姿をした、蛍だった。
「あれ、俺の為に元の姿に戻ってくれたの? ありがとう! 嬉しいなあ!」
「っ…な、訳…ない…でしょ…」
擬態を解き通常の体に戻った蛍だったが、それでもまだ童磨の陰茎は全て飲み込めない程に大きい。
ただ痛みは感じても、稀血の効果が薄まった訳でもない。
熱に浮かされた顔を顰めて、鋭い爪を童磨の手の甲に突き立てた。
「女を、なんだと思ってるの…快楽の、道具じゃない…っ」
「ええっそんなこと思ってないよ!…あ、人間の女はそうだったかもしれないね。あれは快楽に浸る為の遊びだったし」
「っなん」
「でも蛍ちゃんはそうじゃないよ?」
鋭い爪先に引き裂かれ、手の甲から血を滴らせる。
そんな傷も気にした様子なく、童磨は優しく蛍の手を握り締めた。
「だから丹念に前戯もしたし、とっておきの稀血だってあげた。猗窩座殿にだってあの稀血はあげはしないのに」
「そんな、もの…要らない…ッ」
「ええ…そんな哀しいことを言わないでおくれよ…俺は蛍ちゃんと気持ちよくなりたくて」
「私は、気持ちよくない。こんなの、ただの強姦と、同じ」
「そう? でも、蛍ちゃんのここは俺を気持ちよくさせようって締め付けてくるよ」
「んぁッ」
ずん、とまた容赦なく腰を打ち付けられる。
膣壁を奥まで擦り上げられる感覚は、苦しさもあれど先程より快感が勝った。
「ほら。気持ちいいよね? 俺もとっても気持ちいいよ…ッ」
「ふ、ぁッやめッあっ」
「嫌々言う蛍ちゃんのその声も、とっても甘美な響きだ。いいね、もっと聴かせて」
「快楽、狂い…ッあぅッ」
「なら狂い者の俺に抱かれて善がる蛍ちゃんは、もーっと快楽狂いだってことだ。ねえ?」