第25章 収束への旅路
「…今度は…十六くらいか?えらく若くされたもんだな俺も」
『…中也さん髪すごく短いね?……かっこいい…』
丸聞こえなんですが…まあ満更でもないし言わないでおいてやろう。
「まあ、髪を伸ばしてたところで基本邪魔だしな、男には」
『?…じゃあどうして伸ばしたの?……六年も』
「…途中までは普通に切るのが面倒で……内四年は、願掛けみてぇなもんだよ」
『願掛け…?』
多分、こいつは分かっていない。
分からなくてもいいんだが…多分聞くまでやめてくれねぇなこの様子じゃ。
「お前が見つかるまで伸ばしてたんだよ。笑うか?」
『……中也さんってそんなに私のこと大好きなんだ?』
「あんまなめてっとこの場で襲うぞお前?」
『…いいけど?子供の身体でもよろしければ』
強気の返しに少し反応に困らされる。
「お前俺がどんだけお前の事好きかまだ分からねぇみてえだな?そんなにちっせぇ愛情じゃ足りねぇんだよこちとら」
『…っ、ぅ…、…ッン…!』
強めに啄むキスを落とすと、蝶が顎を上に向ける。
…だいぶいい具合に馴染んできたな。
気を良くしてそのまま続けていれば、ふと彼女の行き場を失くした手や肩が震えているのに気が付いた。
「…ッ、は、…どうしたよ?…怖ぇのか?」
『!!…、…なん、か…いけないことしてる、気分で…っぁ…、』
「そりゃあ、いけねぇこといっぱい教え込んでるし…俺今、十六でお前六歳だしな?」
『…気持ち、いの…なんか、怖、ぃ…っ…変な感覚、する…、』
少し間を開けてから気が付いた。
それもそうだ、ただでさえ早すぎる快感を覚えさせていたというのに…流石にこの小さな身体には時期がまだまだ早すぎる。
未知と言っても過言ではないような感覚なのだろう。
「……じゃあこっちは?」
『ぇ…、ぁ…っ、…ンン…!』
普通に、柔らかく…ゆっくりと触れるだけのキスへと切り替える。
刺激の少ない、普通のキスに。
「…怖くない?」
『ッぁ、…っ……これ、好き…気持ちいぃ…』
続けているうちに身体から力が抜けていき、心地良さに身を任せているのが伺える。
「…ここ、固くなってっけど」
胸の頂きをタオル越しに主張させる蝶のそこを指で軽く押すと、湯をばしゃっと音を立てて体を跳ねさせた。
そんなことにももうクタクタそうな彼女の様子に、俺の中のいけない顔が出始めた。
