第11章 グレイscene4
「ん~…暑い~…」
東京は熱帯夜。
キングサイズのベッドが揺れまくるくらい、和は寝返りをうちまくってる。
「和ぅ…寝れねーよ…」
「ごめん…大野さん…」
あんまり和が暑がるから、仕方なくエアコンを入れた。
「布団かぶってろ」
風邪を引いたらいけないから、和に多目に布団をかぶせた。
「大丈夫だよ…」
「ばか、今日は腹壊してんだろ?」
「でも暑いよ」
「我慢しろ。エアコン入れてんだから」
俺は滅多に風邪を引かないけど、こいつはゲームっこのもやしっこだからすぐに風邪を引く。
「おとなしく布団被ってないと、エアコン消すからな」
「わかった…」
しぶしぶ口元まで布団を引っ張り上げるのを見届けて、俺も横になった。
「おやすみ、和」
「おやすみ、大野さん」
そっと和の髪を撫でながら、俺は眠りに落ちた。
次の朝、起きてみたら和の布団はベッドの下に落ちていた。
そしてベッドの上には、凍えた和が眠っていた。
「あー…やっちまったな…」
額に手を当てて見たら、やっぱり熱い。
風邪を引かせてしまった…
「ごめんな…」
俺は立ちあがって布団を和に被せる。
「ん…?」
和が目を覚ました。
「おおのさん…?」
その瞳はやっぱり熱で潤んでいた。