第11章 グレイscene4
レギュラーの収録日。
いつものように、潤と時間差にするため俺は喫煙所に向かった。
「ん?」
喫煙所に智くんとニノと雅紀が仁王立ちしてた。
「なんだ…?」
これじゃあ時間差にした意味なかったなと中に入る。
「おはよ。どうしたの?」
ニノが出入り口を塞いだ。
「翔くん…どういうことか、言ってくれる?」
智くんがスマホを俺に見せた。
そこには、潤のケツを弄る俺の姿が写っていた。
潤は嫌がって身体を捩ろうとしている。
この前の収録の時だ…
「こ、これは…」
「これってセクハラだよね?翔ちゃん」
雅紀が真顔で俺に迫ってくる。
「潤が最近おとなしいと思ったら…翔ちゃん、こんな嫌がらせしてたんだね…」
「えっ…」
「もうやめてあげなよ…翔さん…」
ニノが諭すように言う。
「男同士でこんなことして、何が面白いんだよ…」
「それは…」
言えない…実は付き合ってますって…
そして実はこれは…プレイですって…
言えない…
「翔くん…こんなことする人だと思わなかったよ…」
智くんが悲しそうに眉毛を下げた。
「これから二人で仕事ないようにチーフに言うからね」
「ちょっ…待って!智くんっ…」
その時、喫煙所のドアがノックされた。
「なにしてんの~?」
潤がガラスの戸の向こうに立ってた。
ニノが潤を喫煙所内に引っ張り込んで、室内はシーンとした。
「え…?えっと…何?」
呆然と潤は俺と皆の顔を交互に見てる。
「潤くん…辛かったね」
ニノが潤の肩に手を置く。
「ごめんね…今までなにもできなくて」
雅紀が泣き始める。
「翔くんにちゃんと言ったから…」
智くんが言うと、潤は俺の顔を見た。
「え?何を…?」
俺は思い切って潤の肩を抱いた。
「えっ!?」
「皆ごめんっ!俺たち、付き合ってる!」
また、シーンとした。
「え、え、えええええ~~~~!?」
その後、散々俺たちは皆に怒られた。
怒られたけど、でも祝福もしてくれた。
「あの時の翔くんの顔…」
帰りの車の中で潤が微笑む。
「ばっか…大変だったんだぞ…」
「ん…でも、皆に言ってくれて嬉しかった」
「潤…」
そっと潤にくちづけながら、手を握った。
「もっと、しあわせになろうな」
照れて見上げる潤の目には、涙が浮かんでいた。
【END】