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カラフルⅢ【気象系BL小説】

第11章 グレイscene4


「やーめーろーよぉー」

楽屋のソファの上で、雅紀とニノがじゃれてる。
雅紀の被ってるキャップをニノが無理やり取ろうとしているのだ。

「今日寝癖酷いから、取りたくないんだよぉ」
「いいじゃん見せてよ」

時々二人で爆笑しながら、尚もじゃれあってる。
文庫本を持つ手に、少しだけ力が入る。
バサリ、床に落ちた。

「潤?どうした?」

いつまで経っても本を拾わない俺に、翔くんが拾ってくれて差し出した。

「あ…ごめん。ちょっと寝てた」
「目ぇ開けたまま寝てたの?」

呆れるような声に、曖昧に笑って楽屋を出た。

「松潤、どこいくの?」

リーダーが声を掛けてくる。

「ん?ちょっとトイレ」

昔は、喫煙所でタバコ吸ってくるって言い訳できたけど…
やめた今では、言い訳に苦しむ。

そう、この時期は…
この時期とクリスマス。

俺は少しだけ情緒不安定になる。
だんだん、その日が近づくに連れ、足元が定まらなくなる。

漏れ出るため息を噛み殺して、トイレに歩む。

「潤」

不意に後ろから聴こえる声。
幻聴だと思いたい。
少し緊張しながら振り向くと、そこには雅紀が居た。
楽屋に居た時と違って、無表情に俺を見つめる。

「30日、部屋取ったから」

それだけ言うと、俺の横を通りすぎて歩いて行った。

俺は、その場に立ち尽くした。

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