第11章 グレイscene4
「さ、いこ?おーちゃん」
「うん…相葉ちゃん」
ふたりで笑いながら控室に戻る。
ドアを開けると、皆揃ってた。
「おはよー、雅紀」
「おはよ、リーダー」
翔ちゃんと潤が口々にあいさつしてくる。
「おはよ~」
「あれ。なんかいいことあったの?」
「ううん…別に」
「げっ…なにそれ。おしるこ!?」
わいわい皆が集まってくる。
相葉ちゃんは俺の肩を抱いたまま。
「なあに…おじさん嬉しそうな顔しちゃって…」
ニノにほっぺをきゅっとつねられて、ふふっと笑ってしまう。
「もういいでしょ…リーダー、ガトーショコラたべよ?」
「うんっ…」
相葉ちゃんと並んで座って、ガトーショコラの箱を開ける。
甘ったるいチョコレートの匂いが漂う。
いつも俺たちはフォークを刺して直接食べちゃう。
相葉ちゃんの差し出したフォークを受け取ると、手を合わせた。
「いっただきま~す」
「召し上がれ~」
フォークを刺すと、とっても柔らかい。
掬って口に運ぶとふんわり甘い味。
チョコレートの味が広がったかと思うと、ふわっと溶けた。
「わああああ!美味しいねええ!」
「うん!美味しいね!リーダー!」
二人で食べるには大きなケーキだったけど、あっという間に完食した。
「ありがとうね、相葉ちゃん」
「ううん。だってこれが楽しみだったしさ…リーダーに食べて欲しかったから…」
「ありがとう…」
急に相葉ちゃんが俺の顔を覗き込んだ。
「あ!」
俺の後ろを指差した。
「えっ?」
振り返ったけど何もなかった。
「なあに?」
相葉ちゃんの方を振り返ると、相葉ちゃんの顔が目の前にあった。
「えっ…」
ちゅっと唇に甘いもの。
キス…
「チョコレート、ついてた」
そういうと、真っ赤な顔をしてそっぽを向いてしまった。
「う、うん…ありがとう…」
そういうとどうしていいかわらかなくなった俺はおしるこの缶をテーブルの下で握った。
そっとその手に相葉ちゃんの手が重なる。
「手、冷たいから…温めさせて?」
「うん…」
いつも温かい手なのに、本当に冷たかった。
「あとね…」
耳元でこっそりと相葉ちゃんが囁いた。
すきだよ
また、スイーツ一緒に食べようね?
【END】