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カラフルⅢ【気象系BL小説】

第3章 チェリー・ポップ


「ニノ…?」

翔ちゃんが、俺の顔心配そうに覗きこんでる。

「…ん?」

そっと頬に手が触れた。

「なんで…泣いてるの?」

大野さんが優しく笑ってる。

「なんでもない…」

恥ずかしくて顔を腕で覆った。
いつの間にか夢を見てた。

つい、ひと月前の夢を。

「夢を…みただけ…」
「そっか…」

二人は何も聞かず、そのままずっと俺の傍らに居てくれた。
ベッドの両サイド。
二人の重みでマットレスが傾いてる。

「あ…もうこんな時間か…」
「かず、もう寝ろよ。俺たち帰るな…?」
「え…」

時計を見たら、深夜になっていた。
俺…そんなに寝てたんだ…
二人が立ち上がると、マットレスから傾きがなくなった。
無性に、それが淋しかった。

なにも…言えなかった。

ありがとうも、何も。

「ニノ…?」
「どうした?どっか痛い?」

突然、ぽろぽろと涙が零れだした。

「う…うぇ…」

声も抑えようとしても出ちゃって。
止まらなくて。

行って欲しくなくて。
そばに居て欲しくて。

「大野さぁん…翔ちゃぁん…」

二人に向かって、腕を伸ばしていた。

「どうしたんだよ…ニノ…」

翔ちゃんが俺の右手を取ってくれた。

「何泣いてんだよ…お前…」

大野さんが左手を取ってくれた。

「い…行かないで…いかないでぇ…」



一ヶ月前、言えなかった言葉を…
今やっと、いうことができた

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