第2章 グレイscene3
楽屋でタブレットを動かしていると、雅紀が近づいてきた。
「翔ちゃん、今日送り?」
「あ、うん。今、マネージャーが車…」
「乗っていきなよ。俺、今日自家用だから」
「え…?」
ニノも近づいてきて、俺のタブレットを取り上げた。
「そうしなよ。俺も送ってもらうから」
「え…あ、まあ…雅紀がいいって言うなら…」
ニノに手を差し出したけど、タブレット返してくれない…
え?なんで…?
潤が心配そうにこっちを見てる。
だよね。なんか、この人達怒ってるんだよね…
「ねえ、なんか怒ってるの?」
「別に…」
ニノは俺のタブレットを自分のカバンにしまいこんだ。
「ちょ!?ニノっ…」
「さ、行くよ」
ぐいっと雅紀に腕を引っ張られた。
智くんがびっくりした顔でこっちを見てる。
「ちょっとどうしたの…?」
「なんでもないから。リーダー」
「じゃあ俺らお先に」
そう言ってどんどん雅紀とニノは歩き出した。
「ね…どうしちゃったの…?俺、なんかした?」
二人はそれには答えず、スタッフさんや取材の人たちをスルーして、エレベーターに乗り込んだ。
3人だけのエレベーターの中はシンとして…
いたたまれない…
やっと開いたと思ったら、なんか空気がおいしく感じた。