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カラフルⅢ【気象系BL小説】

第2章 グレイscene3


収録が終わって、一目散にスタジオを飛び出した。
もうこれ以上、何言うか見たくも聞きたくもなかった。
いつもより張り切ってる大野さんの姿…
俺には堪えた。

楽屋に飛び込んで、隅で蹲っていたらすぐにドアが開いて、俺の方に駆け寄ってきた。

「ニノ…どうしたんだよ…?具合悪いのか?」

大野さんだった。

「あなた…なにしてるのよ…共演の方にご挨拶してきなさいよ」
「もうしたよ。お前、どうしたの?今日…」
「ほっといてよ」

勝手に涙が溢れてくる。
なんで…?なんでこんな時に優しくするの…
やめてよ。情けなくなってくる。
大野さんに顔を見られないように、体育座りの膝に顔を埋めた。

「具合…悪いんだろ…?さ、帰ろ?」

大野さんが俺のこと立ち上がらせようとする。

「いいからほっといてよっ…」
「ニノっ…いいかげんにしろよ!?」
「あっ…」

ぐいっと腕をひっぱられて顔を見られてしまった。

「お前…何泣いてるんだよ…」
「違うっ…泣いてなんかないっ…」

大野さんの前に居るのも辛くなって立ちあがって逃げようとした。
ぐいっと二の腕を掴まれて、引き寄せられた。

「え…」

俺は大野さんの腕に包まれて、キスされていた。
温かい唇のぬくもり…
大野さんの匂いが近い…
震える手で大野さんの背中に触れた。
そのまま抱きしめると、大野さんの唇が離れていった。

「ごめん…」
「大野さん…」
「我慢…できなかった…」

そういうと俺をぎゅうっと抱きしめた。

「俺の前で泣くの…初めてだろ…?だから…俺、我慢できなくて…本当にごめん…」

なんで…そんな謝るの…?
俺、全然いやじゃなかったのに…
むしろ、とっても嬉しかったのに…

また涙が溢れてきて、大野さんから顔を逸らした。
でも大野さんの背中に回した腕を外すことができなくて。
このぬくもりを離すことができなくて。

思わず胸に顔を埋めた。

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