• テキストサイズ

〈刀剣乱舞〉もしも、明日………

第7章 第六章 夢を見るのは、生きている者だけらしい


「それは………」
お前もじゃないのか。そう続けようとして、岩融はやめた。言っても意味がない気がした。
彼岸花は不意に言葉をやめた岩融を見る。
「それは、なんですか?」
「いや、いい。」
「はぁ………」
彼岸花が生返事を返した時、ふと何処からか視線を感じた。
彼岸花は顔をあげて辺りを見回す。だが、視線の主らしき者は見当たらなかった。

「あの、すみません」
その主が現れたのはそれから間もなくの事であった。
彼岸花と岩融は聞いたことのあるその声に、森の方を見る。
するとそこには………何故か短刀である前田と平野の姿があった。
「お、お前たち!何故ここに………!」
岩融が二人に尋ねると、二人は真っ直ぐに岩融へと突っ込んできた。
「おっ」
「岩融殿!ご無事で良かった……本当に良かった!」
前田がその目にたまった涙を拭いながら岩融に頭を下げる。
「先程は、申し訳ありませんでした。此方の訓練不足の為に………岩融殿にあの様な役目をさせてしまって…。何と詫びることも出来ません。覚悟はできています。」
平野はそう言うと、何と岩融に自身を差し出した。
見ると、前田も同じことをしている。
「お前たち、これは………」
「岩融殿の好きなようになさってください。」
「貴方には、その権利がある」
前田、平野と続いてぎょっとするような事を言う。
岩融は困りきって、横に立つ彼岸花を見た。
(お、おい。これは、一体どういうわけだ………!)
岩融が小声で尋ねてくるので、彼岸花は口を開く。
「多分、君達は別の本丸の子なんだね」
「……………えっ?」
前田が彼岸花を見る。その目には、誰だこいつという思いがありありと表れていた。
「君達、この大きな人は貴方達の本丸にいた岩融じゃないよ。私たちと一緒に出陣した岩融だ。」
「え、な……………先ず、失礼ですが貴方は?」
前田の問いに彼岸花は笑って答えた。
「どうも!先のイベントで実装されました刀剣女士彼岸花です。以後お見知りおきをってね」
彼岸花は手をヒラヒラとさせて二人に自己紹介をする。
「さぁ、次は君達の紹介の番だ。君達は、どうしてこんなところに二人でいるの?」
「あ、えっと………」
「僕達は、歴史修正主義者の亜種を討ちに来たものです。」
つまる前田の変わりに平野が話してくれる。
/ 281ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp