第4章 灰紫
翔ちゃんの身体が、だんだん熱くなってくる。
唇と手で、順番に潤の痕跡をつぶしながら俺は昂ぶっていた。
「智…やめて…」
うわごとのようにつぶやきながら、翔ちゃんは泣く。
「翔ちゃん…大丈夫だから…」
「いやだ…もう…俺に触るな…」
「いや…好きだもん…触りたい…」
一層、翔ちゃんの慟哭は激しくなった。
「もう…俺のことなんて…」
「いやだ!」
ぎゅっと手を握った。
シーツをはがすと、その胸に飛び込んだ。
「俺は…翔ちゃんしかいないの…」
「さと…」
「翔ちゃんしかいらないっ!」
ぎゅうっと抱きついた。
翔ちゃんが熱り立った。
俺はそっとソレを握りこんで扱いた。
「待っててね…今、きれいにするからね…」
俺は扱きながら、ローションを指にとって、自分の後ろへ手を回した。
「んっ…ぅ…」
自分で触るのは、初めてだった。
指を埋め込みながら、俺はこの世界に陶酔していった。
翔ちゃんが俺の手の中にいる。
これだけでうっとりするほど、美しい世界を見るようだった。
「今…あっ…ぅ…待っててね…翔…」
翔ちゃんは俺の顔を、泣きながら見ていた。