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虹と花とキミ達と 2 《気象系》

第53章 1日目 《MC》 1


「大野さん、どう?ここまで…」
智くんの方にマイクを向ける。

O「やぁ…でもっ リハーサルも結構ねぇ? 天気、良くて…」
 大野さんが僕じゃない誰かと話している。

(は!智くん だめだよ まだ 人前だから!!)

O「あ!」
 大野さんが眉をハの字にした。


「いやいや」
(すいません 智くんにそんな顔させて…)


O「昨日、ヤバかったね!」
 智くんが話を進めてきた。

「昨日?」
(何の話でしょうか? 僕はアチラ様の声やお姿確認できてませんので…)

M「昨日、大雨だったよ!」
 潤が話に入ってきた。


(潤は アチラ様の話を聞いていたのか…)

頭の中に走馬燈のように思い出が駆け抜けていく

(ああ…モモ お前も大きくなったねぇ)

空中にお座りスタイルで待機して居る 狼神に心の手をふる。


O「いや、ちょっとしっとりしてんなぁ…と思って」
 智くんが指を擦って話している。

「しっとり?」
自分の指を動かす。

(俺の指は)しっとりは、してないよねぇ?

 あぁ(空間か!)雨が降ったから!」
納得した。

 潤が笑顔だ。


O『そう、湿気が…』
 話を進めたいけど、言葉が出なくなる智くん。

N『雨が降りましたからね?』
 話を復唱するだけのニノ。
 
 汗だくの二人がただ立っている変な数秒の時間。


「えーっと」
潤を確認する。

 潤がマイクをおろして、一歩下がった。

(進めましょう)
『二宮さん、ここまでどうですか?』
ニノの方に体を向ける。

N「いやぁぁぁ 暑いっ!」
 真っ赤な顔でずっと腰に手を置いた姿勢でダルそうにしている。


N『俺なんかさぁ、酔っぱらってるみたいに赤くなっちゃってさぁ』
 へへっと笑っている。


『そうそうそう!顔が赤いからっ』


N『これ、どうしたらいいの? 』
 顔の汗をぬぐいながら言うニノ。



M『お酒飲んでいるわけじゃないですよね?』
 潤が茶化しながら確認する。

N『飲んでいるわけないじゃ!』
 頬を膨らまして言うニノ。

『体の中から暑いんじゃないの?』
衣装を抓んでパタパタして見せる。


O『逆に飲んじゃえばいいじゃん?』
 智くんが悪そうな顔で言う。

N『いやいやっ』
 伸ばした手を振りながら詰め寄るニノ。
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