第52章 初恋苦し（北信介）完結

部屋来いって

「可愛がったる言うたやろ？
それとも外でシタいん？」

そういう事やんな？！
スルッて何を？！
いや、知識だけはあるけど
そんなんシタ事ないし！

「…可愛ぇな。
煽ってばっかおったら
……知らんぞ…」

挙動不審な私の身体を
繋いでた手で引き寄せ
私の顎を跳ね上げる

こ、こ、今度こそ
キス…やんな！？

ギュッと閉じた目
ドキドキして待ってると

チュ、、。

次はオデコに当たる唇

「…こんな所でシタら
初エッチが青姦なるやろ、アホ」

それはさすがに
嫌やけど…
またしてもスカされた事で
また少し不機嫌になる私

「来んの？来ーへんの？」

『行く！』

行く…けど。
拗ねてるから？
なんか…胸がチョット
モヤモヤしてる気がする

まさか、ね。

余計な事考えやんとこ。
せっかく夢が叶ってんもん

手を繋いで
侑の家まで歩く
いつも通りのバカ話も
楽しかった

「なにしとん？
入れや」

『…家の人、は？
…って！手土産！
買うん忘れてた！！
チョット待ってて！買ってくる！』