第2章 Prologue*尽Side
「ンァ…ッ、はぁ……あぁっ…!」
親がいない隙を見計らって、彼女という名のセフレを自室へ連れ込んだのはこれでもう何度目か。
社会人になって一人暮らしを始めた姉貴が隣に居ないこともあり、大胆にベッドを揺らしていた。
階下に人が居れば恐らくバレてしまうぐらいに、生々しい音と喘ぎが響いているに違いない。
「もっと…! アァァン…ッ、ん…ふっ、あ」
爪を立て肩口に女はすがりながら、浅ましくねだる。
しかし、俺は至って冷静だ。
いや……正しくは彼女の声や仕草、感触。
その全てを頭の中で変換している。
――俺の姉に。