第14章 Coo Coo
風呂からあがっても和也は一言もしゃべらない。
身体を拭いて、頭を拭いて。
ドライヤーを掛けて…
ふたりでソファーに座る頃には、すっかり夜も更けていた。
「和也…寝ようか…」
そう言うと、俺に顔を向けた。
手を差し出すと、掴んだ。
そのまま寝室へ和也と手を繋いで入り、ベッドで二人で丸くなった。
ぎゅうとお互いを抱きしめながら、お互いの鼓動を感じてた。
和也の心臓の音が、ひどく俺を安心させた。
和也…ありがとう…
トクントクンと脈打つのを感じながら、俺は眠りに落ちた。
疲れていたんだろう。
夢も見なかった。
真夜中目が覚めた。
隣にいるはずの和也が居なくて、焦った。
窓辺に目をやると、カーテンを開けて和也が外を見上げてた。
今日は月が綺麗な夜だった。
月明かりに照らされた和也の横顔は儚くて…
今にも消えてしまいそうだった。
「和也っ…!」
思わず叫んで、和也の元へ駆け寄った。
強引に引き寄せて抱きしめた。
「だめだっ…どこにもいくなっ…」
「しょう…」
「絶対どこにもいくなっ…」
「…いかないです…」
微笑んだ顔が、月明かりに蒼く染まった。