第2章 ~第二章~二人の想い
「シド、スープが飲みたいの?スープなら多めに作ってるから飲んでもいいよ」
にっこりと私が笑いながら答えると、シドはわざとらしく盛大な溜め息をついた
シド「はぁ…ったく、わかってねえな。一口くれって言ったら、普通食べさせろって意味だってわかんだろ…。こんな鈍感なプリンセスじゃ、あいつも大変だな」
からかうような笑みを浮かべたシドに、私は思わず眉を下げた
「鈍感って…。でも、シドに食べさせることはできないよ。私は…ルイを悲しませるようなことはできない」
シドを見つめ、きっぱりと答えると、シドはふっと意地悪な笑みを浮かべた
シド「へぇ…じゃあ、やっぱりキスして貰おうか。まぁそっちの方があいつの嫌がる顔が見られるだろうし、その方がからかい甲斐があるからな」
「さぁ、どうする?プリンセス」
顎へと指をかけられ、強引にシドと目を合わせる形になった私は困って思わず後ずさった
それでも私を逃がさないよう、もう片方の腕を腰にまわされ、シドに抱き締められるような形になってしまった
(…っ、どうしよう…助けて、ルイっ!)
思わず心の中でルイの名前を叫んだ瞬間、食堂へと続く扉がゆっくりと開かれた