第21章 銭湯へGo!
『じゃあ後でね?』
ほっ…
解決したようですね?
「いらっしゃいませ。大人の方お一人450円です」
入浴料450円…
実は銭湯の入浴料なんてのはまちまちで、大抵400円から500円の間と相場は決まっている。
最近流行のスーパー銭湯なんかでは、もう少しお高く設定されているようだが…
「あ、俺が纏めて払います」
ほほぉ…なかなか紳士な男ではないか?
「ありがと♪」
番台を挟んで見つめ合う二人に、少々胸焼け気味ではあるが、微笑ましくも感じる。
「ごゆっくりどうぞ」
私は二人に向かって深々と頭を下げる。
お客様は”オカズ”ですから…
二人が手を振り合ってパーテーションの向こうに姿を消す。
とは言っても私の場所からは丸っと丸見えなんだが…
さあ、まずどちらから観察させて貰うか?
そうだなぁ…
”攻め”の暖簾を潜った、真面目そうな青年からご相伴に預かることにしようか?
おっと、説明が後になってしまったが、当銭湯では”湯”の暖簾を潜るまでは通常の銭湯のシステムと何ら変わりはない。
問題は二つ目の暖簾だ。
通常だと”男湯””女湯”と別れていることだろう。
だが当銭湯では”攻め”と”受け”に別れているのだ。
そのことをご理解の上、この先へお進み頂きたい。