第5章 N×A【ずっと、君だけに】
「ん、ふ…、や、」
「『や』?嫌なの?
じゃあやめる?」
「違、う。
やじゃないからっ」
必死に言う姿に、
笑みが溢れた。
いつも余裕そうにしてる雅紀が、
こんなにも必死なのは、少ない。
いつも必死なんだろうけど、
どこか手を抜いてる。
そりゃ、生放送とか、収録とか、
ライブとか。
そういうのは、必死で真剣じゃなきゃ
困るんだけどさ。
こういう、『行為』のときは、
余裕そうなんだ。
なのに、立場が逆転しちまえば、
俺が主導権を握ってる。
面白いもんだろ?
だから俺は、コイツから逃れられない。
逃すつもりも、ない。
「…ニノ、っ…あ、」
雅紀の硬くなったモノに、
ちゅっと口付ける。
そしたら、雅紀も、自身も、
ぴくんって揺れる。
口に含むと、脈打ちが速まる。
「ん…、おいひ…」
「あっ、しゃべっ、ちゃ、やぁ…っ」
ちゅううっと吸うと、
一気に膨れ上がる。
どんなに舐めても、蜜は溢れてくる。
もっともっとちょうだい。
もっともっと、味わいたい。
雅紀でいっぱいにしてよ。