第2章 ショート集
二宮side
相葉さんは無防備だと思う。
いつも隙がありすぎ。
…なんて、俺はまた相葉さんのことばかり見て。
恋人じゃないからそんなの
注意する理由なんてものはなくて。
"親友"って立場で相葉さんを見ていれば
自然と満たされる俺の心。
相葉さんは誰にだって優しいから
男女年齢問わず、人気がある。
俺とは正反対のその性格に憧れて。
少しでも近付きたくて。
相葉さん家に押し掛けたり、
無理矢理連れ込んだり。
「あんたなら気を遣わなくて
いいからラク」
…なんて、かわいくないことを言っちゃって。
けど、相葉さんはなんとなく
察してくれるんだ。
…付き合い長いから、とか
…よく見てるから、とか。
俺の言って欲しいことは
一つも言ってくれなくて。
「ニノが作ってくれた料理が好き~♪」
俺は相葉さんの口から出た
「好き」って言葉だけ拾って
一人で舞い上がってる。
けど…こんなのもう嫌だ。
相葉さんが今すぐ欲しいんだ。