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Bitter Sweet【気象系BL小説】

第1章 A×S【不規則な】session 1







「翔ちゃんがしてくれないなら
俺がするもーん♪」

「やめろっ!」



口ではそう言ってるけど、
やっぱりキスは嬉しくて。


雅紀の顔が数㎝のところで
止まってしまった。



「あれ?何でそんな顔してるの?
翔ちゃんがやめてって言ったんだよね?」

「…っ。」



…意地悪。


雅紀を睨んでいたら
頬に柔らかい感触。



「嘘だよ。
翔ちゃんとキスできないとか
絶対無理。」

「…馬鹿。」



俺は雅紀の胸ぐらを掴んで、
ぐいっと引き寄せた。

そして、キスした。



「…翔ちゃんの唇、
やっぱり柔らかいね。」

「ばっ馬鹿。」



雅紀は楽しそうに笑う。


…この笑顔が好きだから。

きっと、俺は雅紀から
離れられないだろうな。



「翔ちゃんちいいねぇ。
ほんと、好きー。」


そう言って紅茶を飲む雅紀。


「そりゃどーも。
あ、部屋来る?」

「いいのー?
行く行く。」



雅紀は階段を上って、
勝手に部屋の扉を開ける。


…部屋、散らかってたかも。

ちょっぴり後悔してたら、
雅紀が俺のベッドに
転がっていた。


「んー、翔ちゃんの匂い…」

「…変態。」

「えへへ、翔ちゃんもおいで?
気持ちいいよー。」


心臓持たないからいいです。


俺はその辺に置いてあった
雑誌を手に取った。


「あー!それ、今週号のジャンプ!
俺にも見せてよー!」


そう言って、俺を後ろから
抱き締めるようにして
本を取る雅紀。


背中に雅紀の温もり。



「一緒に見よ?」

「し…仕方ないな。」



雅紀はパラパラとページを
めくっていく。



「あ!翔ちゃん待って!
まだ読んでない!」

「あーっ!読むの遅ぇんだよ!」


雅紀の腕から出たくても、
出ることができなくて。


…もうちょっと、
我慢してみようかな。


「あ!雅紀めくるの早い!」

「翔ちゃん遅いんだもん。」


…前言撤回。

やっぱり我慢できねぇ。



ーENDー
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