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Bitter Sweet【気象系BL小説】

第1章 A×S【不規則な】session 1


櫻井side



そよそよと気持ちのよい春風。

今にも開花しそうな桜の花が
気持ち良さそうにその風を受けている。



俺、櫻井翔の中学校生活は
無事、終止符を打つ。



「しょーちゃんっ!」



後ろからバカデカイ声が聞こえた。


誰もが振り返るであろう。



「翔ちゃん!おめでとーっ」

「…うるさいぞ。」



雅紀の頭をぽこっと小突いた。

たくさん人がいるところなんだから
少しは気を付けろってーの。



「…翔ちゃん、あの…
あーっ!なんかごめん!」

「なにがだよ笑」

「その、俺、翔ちゃんが――「櫻井せんぱーいっ!」




雅紀の声は、言葉は、
俺には届かなかった。



口の動きはわかった。










『俺、翔ちゃんがずっと好きだった』




「雅紀、ごめん!あとで!」

「あ、いや…ごめん。
何でもないから。

引き止めてごめんね?
卒業しても…友達だからね!」

「おうっ」



雅紀の頭をくしゃっと撫でて
後輩のもとへと走った。



…ずっと好き?


俺もずっと好きだったよ。雅紀。

それは、恋愛感情ではないけど。




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