第49章 カカオフィズ
Toma side
健くんにちゃんと聞こう…
あの日の態度も謝ろう…
そう思ってからもう数ヶ月経っていて…
潤に何度も
「このままでいいのか」と聞かれたけど
時間が経つにつれ
今更どうやって話し始めればいいのか
そう思って連絡することも
楽屋に会いに行くこともできないでいた
映画の撮影が終わって楽屋に戻ると
タイミングよくカバンの中の携帯が鳴った
画面の[松本潤]の文字を確認してから電話に出る
斗「もしもし?」
潤「斗真?飲みに行こうぜ♪」
電話の向こうからは
テンションの高めの潤の声が聞こえてきた
斗「いいけど…ゴキゲンだね」
何気なくそう言っただけなのに
潤「そんなことねーよっ…
いつもの店で8時な!」
若干慌てた様子で電話が切られた
俺…なんか変なこと言った?
そう思いつつも店に向かって
まだ来てないらしい潤を待っていると
健「お疲れー!櫻井……あれ,斗真…?」
個室の入口からは何故か健くんが入ってきた
斗「えっ…え…健くん??お疲れ様です…」
何が起きたのか全然わかんないけど…
同じようにハテナを頭に浮かべる健くんに
とりあえず座ってもらった
斗「ちょ…ちょっと待ってくださいね…」
混乱する頭で潤にメールをすると
[頑張れよ!]
それだけが返ってきた…