第49章 カカオフィズ
Toma side
いつもの居酒屋で潤と向き合って
潤「乾杯っ!」
潤がビールのグラスをぶつけてきたから
それに軽く自分のを重ねた
斗「そういえば翔くんは?」
多分潤は俺が話すまで待ってくれるから
何気ないことを話しかけた
潤「明日月曜日だから」
斗「あーそっか…忙しいね,翔くん」
普通のことを話しながら
何杯か酒を飲んでると
目の前の人が潤だからか
全く酔えなかった酒が回ってきた
それに任せて
健くんに坂本くんに似てると言われたこと
改めて言われて
膨れた気持ちがどうしようもなくて…
ぐちゃぐちゃな頭の中を整理するように
ポツポツと独り言を言うように零した
潤「そっか…」
それに小さく相槌を打ちながら最後まで聞いてくれて
潤「でもさ…お前の勘違いってこともあるかもよ?」
俺をしっかり瞳に映して静かに言った
斗「勘違いってなんだよ…」
健くんの好きな人は坂本くんで…
俺はその想いをぶつける代わりで…
またぐるぐると考え始めた思考を遮るように
潤「お前がそう思ってるだけだろ?健くんから坂本くんの代わりって言われたわけじゃねーだろ?悩む前にちゃんと話せよ」
潤の声が響いた
…そっか…
確かに…俺の考えが間違ってる可能性も低くても…あるかもしれないんだ…
そう思うと…モヤモヤが小さくなって
なんだか少しすっきりした…
次会えたら…ちゃんと聞こう…
そして態度悪くしたことも謝ろう…
すっきりした頭に
溜まったアルコールが一気に回って
その後はあんまり記憶もないまま
気づいたら潤の
[鍵ポストにいれてあるから]
そのメールの届いた携帯を枕元に朝を迎えていた