第46章 ヒヤシンス
Jun side
心配そうに見てくる斗真に
電話の内容を簡単に話すと
斗「そっか…」
それだけ言って視線が落ちた
旬の言葉は斗真に言うかは…悩んだ
だって…
斗真も男に恋をしていてその相談を受けていたから…
でもちゃんと全部を伝えた…
潤「斗真はその後どうなったんだよ?」
声のトーンを少しあげて聞くと
視線をあげて俺を見て
でもまたそれを逸らして
斗「少し前から…かな,付き合ってるんだよね…」
苦笑したように言うから
潤「よかったじゃん,おめでとう」
笑顔を向けてやると
斗「ありがとう」
斗真もようやく笑った
俺が今こんな状況だからって遠慮なんてしてほしくない…
俺だって斗真の幸せ望んでいるから
潤「旬も偏見とかじゃないからさ…大丈夫だよ」
そう言うと軽く頷いて返してくれた
ふぅっと小さく息を吐いて
潤「俺…翔くんとなんとしてもちゃんと話すから」
そう言うと
優しい笑顔を向けてくれた
素直な気持ちをちゃんと話して…
翔くんの気持ちもちゃんと聞きたい…
ポケットから自分の携帯を出して
ダメもとで翔くんに発信してみると
『もしもし?松本?』
予想外に繋がったことと
男前な声が聞こえてきたので
思わず携帯を落としそうになった
潤「えっ?え…?松岡くん…?」
俺の近くで斗真も不思議そうな顔をしている
昌『櫻井なら今うちにいるよ』
俺からかけておいてまた言葉に詰まる…
でも今回は仕方ない…と思う…
昌『話はなんとなく聞いたよ…ちゃんと話したいんだろ?櫻井のこと迎えに来い』
でもその言葉が聞こえて
潤「はい!行きます」
頭で考えるより先に答えていた
せっかく…ようやく貰えた翔くんと話せる機会…
逃すわけにはいかない…
住所を聞いて電話を切って
斗真からは「頑張れよ」って言ってもらって
何から話せばいいかも
まだうまく纏まらないけど
とりあえず…一刻も早く会いたくて
松岡くんと相葉さんの家に車を走らせた