第25章 ベルフラワー scene2
昼前に街に出る。
車を走らせて車道の脇に入ると、電話を掛ける。
「着いたよ」
『今行く』
そう短く言って電話は切れた。
「おまたせ」
「急にごめんね」
「珍しいね。潤から誘ってくるなんて」
そういうと翔さんは俺をじっと見た。
「そう?」
「昔はよく誘ってくれたけどな…」
「うん…」
翔さんの視線が変だったから、俺は目を逸らした。
なんだろ…なにかおかしかったかな俺。
「どこいく?」
「あ、じゃあ俺がよく行ってる店いこうか…」
そう言って車を走らせた。
夜には大野さんが帰ってくる。
でもそれまでの時間が俺には長すぎた。
店につくと、翔さんはいつもどおりで。
ほっとした。
沢山注文して、食べきれなくなってたら、翔さんが全部食べてくれた。
帰りの車で気持ち悪いっていうから、近くの俺の家に寄る事になった。
「とりあえず、ちらかってるけど…」
そう言いながら翔さんを家に上げた。
大野さんと付き合うようになってから、人を入れるのは初めてだった。
翔さんならいいかなと思ったし。