第25章 ベルフラワー scene2
起きたら大野さんが居なかった。
ああ、そうか…
上海に行ってるんだ。
淋しい。
シーツの上に足を滑らす。
一昨日はここに居たのに。
ここで俺がシーツを掴んでいたら、大野さんが入ってきたのに。
なんでここにいないんだろう。
起き上がってベッドから出る。
寝ていたら、一昨日の夜のことばかり思い出すから。
コーヒーをセットして、テレビをつける。
でも大野さんは映っていない。
…そうだよな。
テレビをつけたらいつだって会えるわけじゃない。
嵐はそういうグループじゃないし。
テレビを消した。
静か過ぎる。
こんなに俺の部屋って広かったっけ?
大野さんの来ない日なんて、今までいくらでもあったのに。
なんでこんなに淋しいんだろう。
堪らない。
俺はスマホを取り出した。
電話をする。
相手はすぐ出た。
『もしもし、潤?』
「あ、うん。今、平気?」
『大丈夫だよ』
「ありがと。今日、空いてる?」
『オフだよ』
少し笑いを含んだ声。
「じゃあ、ご飯食べに行こうよ」
『いいよ』
待ち合わせの場所を決めて、電話は切れる。