第20章 ポンパドールscene1
荒い息が整って、身体の熱がひいたころ。
俺は大野さんをギュッと抱きしめて呟いた。
「愛してる…」
「俺も…愛してる…潤」
お互いぎゅっとした。
物音がしたので顔を上げると、二人がバツの悪そうな顔をして立っていた。
すっかり居るのを忘れていた。
俺は手のひらでしっしをした。
ふたりはそっと寝室を出て行った。
そのまま俺は大野さんを抱きしめて、香りを堪能した。
大野さんはいい香りがする。
俺だけの大野さん。
俺だけの恋人。
愛おしくて抱き潰してしまいたい。
「苦しいよ…潤…」
ちょっと腕を緩めた。
服を着てリビングに戻ると、翔さんと雅紀はとても居心地が悪そうにしていた。
「参考になりましたか?」
わざと能面のような表情で聞いてやった。
「あ、非常に…」
翔さんが冷静に答える。
「で、いかがでしたか?うちの可愛い子ちゃんは」
「非常に…」
そういうと、翔さんはニヤリと笑った。
「具合がよろしいようで」
雅紀をみると、下を向いている。
「どうした?雅紀」