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カラフルⅠ【気象系BL小説】

第1章 きみどり scene1


大野さんを抱きかかえたまま車に乗りこむ。

マネージャーは今日に限って大きな荷物を抱えてて、とてもじゃないけど任せられなかった。

それにしても重い…

最近体重が増えてきたこの人を支えるには、あまりにも俺の腕は非力だった。

座席に下ろすと、ズリ落ちていって危ないんで、俺が大野さんを抱っこする形になっている。

「明日、休みでよかった…」

「あっそうですねえ。ほんとすいません。二宮さん」

ハンドルをもってなきゃ、手をこすりあわせて言いそうな勢いでマネージャーが答える。

「あなたねえ、私の腰が悪化したら責任とってもらうからねっ」

ちょっと茶化すような口調で言ってみる。

「ほんとすいません…」

「ごめん。意地悪しすぎた」

そう言うと少し笑った。

マネージャーの悪いとこなんかどこにもなくて、俺の責任だ。

「どうしましょう?二宮さん。先に家回りますか?」

「あ、うん。この人どうすんの?」

「あー。大丈夫ですよ。僕が責任もって部屋まで送り届けます」

「でもこの人起きないよ?多分朝まで」

「大丈夫です!僕、力だけはあるんで!」

皮肉かあ…?

マネージャーの言葉に他意はないだろうが、非力を実感したばかりでそれは皮肉に聞こえた。

「いいよ。先に大野さんち行って。鍵持ってる?」

「え?はい。持ってますけど」

「俺のハーブのこと、この人知らないで飲んじゃったから、俺が朝まで面倒見るわ」

「え、でも」

「いいの。大丈夫。あ、くれぐれも他のメンバーにはこの事言わないでよ?」

「はあ…」

「大野さんも明日オフだよね?」

「はい。明日どころか明後日もです」

「マジ?」

「作品作ってもらうために、オフ多めなんですよ、今」

「ああ、そうだったね…」

7月の個展に向けて、沢山の作品を作っている最中だったのをすっかり忘れていた。

その前には海外にもいくし、この人の芸術的才能はとどまるところを知らない。

ま、最も「嵐の大野」でなかったらここまでのことができたかといえば疑問で、本人もそれは思っている。

でもこの人の凄いところはそれをすら、楽しもうとしているところだ。
その姿勢は、我々も見習うべきだし、踏襲していっているつもりだ。

「楽しくなきゃ、ね…」

「え?なんですか?」

「ううん。なんでもない」
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